worked as a volunteer fire corps today 本日、地元地区内で火災があり、消防団員として消火作業に入りました。幸いにも、人的被害はなく、火災自体も最小限で延焼を食い止められたのが何よりでした。空気が乾燥し、火災が起きやすい季節なので皆様もお気をつけください。
本日、現場が自宅から近かったこともり、自分の運転する消防車(積載車)が本職の消防局員よりも先に現地につきました。(ご近所の方は、消防車よりも先に現地に駆け付け、消火栓を使った消火作業をすでに開始していました)そのため、まっさらな状態から初期消火にあたることになり、その際、非常に大事な気づきがあったので、以下に簡単に共有させてください(ニーズがあるのかは結構微妙ですが・・・)。
それは、消防団活動を語る際、一般に何かと批判の的にされがちな「ポンプ操法(練習)」の重要性です。よく知らない方のために、多少補足すると、全国各地の消防団にはポンプ操法大会という、防火水槽の水をエンジンポンプで汲み出して、連結したホースを使って消火する一連の作業の早さや正確さを競う、競技大会があるのです。出場する際、代表選手に過大な練習負担があることが社会的に問題視され、近年、議論の的となってきました。
実は、自分も去年と一昨年、小川村の消防団代表チームの一員として、北信地区のポンプ操法大会に出ることになっていました。結果的に、コロナ禍ゆえ、2年連続で大会自体が中止となり、大会に出ることはありませんでしたが、多少なりに練習には取り組みました。
実際、ポンプ操法大会の練習に参加してみると、ポンプの使い方や、ホースのつなぎ方など、勉強になる反面、ホースをボーリングみたいに転がしてのばしたり、伝令役がポンプとホースの筒先をわざわざ走って往復したり、「ほんとにこんなことが火事現場で役に立つのかな?」という疑問が、頭の片隅にこびりついたまま払拭されてはいませんでした。
ところが、本日、現場についてすぐに消防車からポンプを下ろして、防火水槽の前にもっていくと、そこから展開されたのはまさに「ポンプ操法」で練習したことそのもの。消防車に積んであるコイル状に巻かれた状態のホースをボーリングみたいに転がして、急いで延ばし(ここでうまく転がせないと、非常にタイムロスになる)、次々と連結し火元まで届いたら、筒先を抱えて、ひたすら走る。その距離60~80mほど。ホースが届いたら、今度はポンプを稼働させて、水を送らないといけないが、筒先からポンプが遠いので、声も届かず、結局、伝令役がまたまた走って「水を出して」と伝えないといけない。なので、また走る走る。行ったり来たり。走りながら思う。「これって、そのまんまポンプ操法でやってることじゃないですか」。
水を出したり、止めたり、そのたび、あっちこっち走って、その間に、各地の消防団&消防局員がかけつけ、ホースもどんどん増えて、あちこちから放水が開始される。
非常に当たり前にことではあるんですが、今日一番心に刺さったのは「ポンプ操法って無茶苦茶大事な練習なんだね!」という実感。練習負担ばかりに、頭がいって、肝心の練習の意味を真には理解していなかったんですね。たぶん。災害や火災などが起こった際、パニックに近い状況で、正しい動作を繰り出すには、何も考えなくても自動的に体が動くくらい、その一連の動作を染みつかせる必要があるのでしょう。過剰と思えるくらいポンプ操法の練習をすることで、いざというとき、最善のパフォーマンスを出すことができる。一瞬の遅れが、致命的な結果につながりうる、消防の現場では、こういった積み重ねが必要なのだと思います。まあ、シンクロナイズドスイミングみたいに、隊員間の動きを必要以上にシンクロさせたり、過剰にタイムを競ったりするのはどうかと思いますが、本質として、ポンプ操法でやっていることは大切なのだと、あらためて知りました。気づけて良かった。
災害は、いつ起きるか分からないからこそ、いつでも対応できるよう、日々鍛錬し、万全の備えをする必要がある。3月のこの時期だからこそ、心に刻みたいです。
もう一点、付け加えると、村で消防団活動をするようになり、「自分の住む地域を自分で守る」という気構えの大切さを日々感じています。行政サービスの弱い中山間地だからこそ、そこに住む人が自分の責任でできることは自ら取り組む。消防活動にそこに住む自分が参加するのは、考えてみればごく当たり前のこと。これもある種の自給自足です。
今日も、消防団員だけでなく、ご近所のみなさんが駆け付けて、率先して消火作業に取り組んでいました。行政やプロに何でも丸投げするのでなく、できることは自分たちでする。住民自治の矜持を見たように思います。
長くなりましたが、今日の火事現場では、自分が村で生きていく上で、大切な気づきがたくさんあったので、備忘録として書かせてもらいました。何はともあれ、みなさん、火事には気を付けて
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